- 2018年2月6日(火)14時00分~16時
- サンスクエア堺、サンスクエアホール
「強さは優しさ 柔道から学んだ事」
- 講師:山口 香(やまぐち かおり)(筑波大学教授 元女子柔道選手)
企業のトップ自らが人権問題の重要性を再認識し、人権意識の普及・向上を図るため、堺公共職業安定所と共催で企業トップ人権啓発研修会を実施し、約220名の参加をいただきました。
近年、スポーツ界において女性選手の活躍が話題になっていますが、ほんの十数年前まで、スポーツは男性のものという風潮が強くありました。しかし、男女を問わず、やりたいと思うこと、挑戦する権利は誰にもあるはずであり、そのための周囲の理解や環境整備について、ご自身の体験をとおしてお話をいただきました。
周囲の理解・環境整備と言っても、長い時間の中で刷り込まれてきたジェンダーバイアス※を取り除いていくことは簡単なことではありません。その要因として、変化は人を不安にし、自分の生きてきた時代、信じてきたものを否定するように感じる場合もあると言われています。
現在では、多くの女性選手が活躍していますが、監督などの指導者については、未だ男性がその大多数を占めています。そのような意味から、スポーツで女性が抱えている問題は、社会で女性が抱えている問題と同じであり、スポーツは社会の縮図とも言えます。
このことから、「平等」の「等しく同じ」というのではなく「共同参画」、当事者もしくは当事者のことを理解できる人が、いかに社会参加の場を切り開いていくかが大事になってきます。
※ジェンダーバイアス・・・男女の役割について固定的な観念をもつこと
私たちが学んだこと
- 特性や個性と言っても、目の前の一人だけでなく、同じような特性・個性を持つ人が多くいるという認識に立つこと。その事が多様性の受容となる。
- 人には特性や個性だけでなく様々な面で違いがあり、その違いに価値を見出し、尊重する。多様性を理解するだけでなく、多様性に価値を見出していくことが、社会の発展だけでなく企業の発展にも寄与していくことになる。